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劣悪な環境で約50匹の犬が飼われていた加美町の民家=2013年12月 |
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仙台市の動物愛護団体が、犬や猫を多頭飼育する飼い主の届け出を条例で義務化するよう宮城県に求めている。鳴き声などによる近隣住民とのトラブルや、劣悪な環境での動物虐待を防ぐのが目的。県は現状でも飼育状況の把握は可能と説明し、義務化の必要はないとの姿勢を崩していない。
保護されたペットの里親探しに取り組む団体「アニマルピース」(青葉区)が2016年2月と18年2月、県に要望書を提出。適切な飼育は10匹程度が限度と指摘し、住所や飼育状況の届け出で、行政の見回り強化や過剰飼育の抑止が期待できると訴える。
団体は約10年間の活動を通じ、過剰に繁殖が進んだ飼育現場などからこれまでに犬約350匹、猫約2260匹を一時的に保護し、ボランティアの協力を得ながら里親へ引き渡した。
昨年春には白石市のアパートで高齢夫婦が飼育していた約60匹の猫の保護に携わり、去勢・避妊手術や部屋の掃除などを無償で引き受けた。 |
厳しい環境に置かれたペットを保護する活動は、資金的にも精神的にも負担が大きいという。
代表の菅原とみえさん(55)は「やせ細った犬を目の当たりにするなど、ボランティアの苦痛も大きい」と話す。県によると、茨城、埼玉、千葉、山梨、長野、滋賀、大阪、佐賀の8府県は多頭飼育の届け出を条例で義務化しており「宮城県も条例改正はできる」と強調する。 |
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