資 料
 宮城県動物愛護推進協議会委員
 アニマルピース代表菅原とみえ
 平成28年2月5日


まず初めに、日々動物愛護の推進にご尽力されている方々に感謝いたします。

本日の議題(1)「宮城県動物愛護推進計画について」に関しまして、実際に譲渡活動を行っている団体としての意見をご提示させていただきたいと思います。

私たちは、平成27年2月5日の協議会において、宮城県動物愛護推進計画に対する具体的な検討につきまして、別紙のとおりご提案させていただきました。

その中で、現状の問題点と提案及び各自治体の取り組みを環境省ホームページから紹介し、本県でも取組める施策をこの協議会において、意見交換することをご提案させていただきましたが、本県の動物愛護推進計画を具体的に実施するために、再度、ご提案させていただきます。

協議会の場で各委員のご意見等いただいてはいかがでしょうか。
また、県として既に取組んでいる施策があれば、ご紹介願います。

なお、平成27年2月5日の協議会でご提案した別紙「宮城県動物愛護推進計画に対する具体的な検討項目」については次のとおりです。

1 他自治体における取組の紹介事例
(1)保健所等における引取り数の減少に向けた取り組みの強化
(2)愛護センター及び保健所担当者と関係団体や個人ボランティアとの連携強化
(3)地域猫活動の推進、避妊去勢対策

2 現状の問題点と提案
(1)犬猫の引き取りについて
(2)返還率の向上
(3)保護動物施設の環境改善について
(4)収容後の対応の中で殺処分を決定した理由を回避し譲渡を増やす対策を講じること。
(5)保健所及び動物愛護センターの職員との連携について
(6)殺処分方法の検討

この数日、寒波の襲来により収容動物たちはかなり厳しい環境を強いられています。
別紙資料 2現状と問題点と提案(3)にも記載いたしましたように、今できる改善を検討し、早急な実施が求められます。

どうかよろしくお願いします。





また、今後、老朽化した動物保護施設の更新をする場合に備え、時期は尚早なことは承知してはおりますが、今後を見据えて、アニマルピースとしての意見を述べさせていただきます。
今後、動物保護施設の更新時には、是非、考慮されますようお願いいたします。

1 新センター設立に向けてのコンセプト

@ 動物保護センター構想
県民の動物愛護の要望をふまえ、従来型の処分センターではなく、「殺すための施設から生かすための施設」へと転換することを熱望いたします。
そのためには、新センターの整備と事業について、殺処分数を大幅に減らした自治体の取り組みなどを取り入れ、殺処分の廃止を目指していただきたいと思います。

また、財政負担が大きく、維持費のかかる大掛かりな殺処分装置の導入は、動物愛護思想の向上から既に時代遅れであり、どうしても処分せざるを得ない場合の処分方法として、苦痛を伴わない麻酔薬の投与の導入などもあわせて、検討すべき課題と考えます。

A 保護・譲渡を目的とした施設と譲渡に向けた医療設備の導入及びボランティアも含めた人材の確保について捨てられたペットを新しい飼い主に譲渡する拠点として、「生かすための施設」が重要です。

保護のためには餌やり、糞尿の始末、散歩等の業務が生じてきますが、推進計画にのっとり、他の自治体が実施しているようなボランテイアの活用により、人材確保は可能です。

保護動物の怪我や病気の手当て、駆虫等が可能な医療設備を設置し、獣医師による治療後、譲渡できる施設が理想です。

また、県民の動物愛護思想の向上に伴い、一般来場者と保護動物が触れ合える場所を設け、また、災害時には収容拠点として利用できる動物愛護施設を目指してはいかがでしょうか。

2 あり方検討会の設置
神奈川県動物保護センターは、平成30年の新設に向けて神奈川県動物保護センターあり方検討会を設け「殺すための施設から生かすための施設」へと転換するため新センターの整備と事業について、検討を始めました。
本県でも愛護センターの更新時期には、同様の検討会を設置して広く県民の意見を反映した施設にしていただきたいと思います。

そして、センター、保健所及び県民、ボランティアと連携し、一匹でも多くの命を殺さずに繋げる大きな役割を果たす場となっていただきたいと思います。