ロペ メス 推定16才1月20日の朝に天国へと旅立ちました。
人馴れした猫が家に毎日来て、可哀想なので引き取ってほしいと、柴田町の方から相談を受け健康検査のために令和2年7月に掛かり付けの動物病院で待ち合せをして引取りました。
病院で伝染病の予防接種と全身のチェックをすると、
◆ウイルス性の慢性的な猫風邪症状
◆エイズ陽性
◆歯肉口内炎の診断でました。
◆後に腎臓病を発症
慢性の猫風邪
涙目と鼻水が酷く風邪症状があり、病院を受診していましたが病院処方の猫風邪の抗生物質の投薬をしてもなかなか回復せず、慢性鼻炎で涙目と鼻水でいつも顔が濡れている状態でした。
猫エイズ
猫はストレスに非常に弱いためストレスを感じることで免疫力が低下してしまいます。
猫の免疫系が徐々に破壊されていき、猫の免疫力が極端に低下してしまう病気です。
ストレスを感じるほどに猫エイズの発症が早まります。
猫の受けるストレスを出来るだけ減らすことも、猫エイズの発症を遅らせるためには重要です。

歯肉口内炎(別名、難治性口内炎)
歯肉と口の中の粘膜が赤く腫れて炎症が起こり、食事をする度に痛がっていました。
原因がはっきりわかっていませんが、猫エイズウィルス(FIV)に感染していると口内炎を発症しやすいそうです。

口内炎の痛みによる食欲不振
猫の口内炎は難治性ということもあり、痛みを取ってあげるのもなかなか難しい病気ですが、痛み止めにステロイドなどを長期に使うと抜歯時の効果が低下すると言われ、もし痛みで食欲廃絶などで使わざるをえない場合は、全臼歯抜歯または全額抜歯が効果的な治療としているそうです

刺激が少ない食べやすい食事
猫風邪により鼻水で匂いが塞がれて食欲が落ちて、食べてくれません。
食べてくれそうな いろんな種類の固形のフードやペースト状を購入して試しましたが、ペースト状は ほとんど食べない状態が続いていました。
食べられない状態が続くと口内炎もさらに悪化、また栄養が不足してしまい体の抵抗力も落ちるため他の病気にもなりやすくなり だんだんと痩せていくことも多く、特に高齢の場合には体力もなくなり弱ってしまいます。

栄養が不足にしないためにシリンジを使った強制給餌
食事を色々工夫してもなかなか食べられないときには、強制給餌が必要になることもあります。
パウチの中に2.5mlのシリンジを直接 差し込んで吸い上げます。
40gのパウチ2袋を1日5回、4時間間隔で1回4本を給餌していました。
少し温めてあげると多少痛みが和らげるので食べやすくなります。
シリンジは、動物病院からも購入出来ます。
飲水量が減ってしまうこともあるため、水分を多く含まれている腎臓の健康に配慮したスープタイプを少しずつ飲ませるという感じです。 心臓、腎臓の健康に配慮した高栄養しく メルミルの商品
「メルミル」は、腎臓と心臓の健康維持、高齢期で歯が弱くなったり介護が必要になった愛猫、シニア猫に最適な栄養バランスを配合した総合栄養食となっています。
高齢期に限らず、手術の回復期や、怪我や病気による食欲低下、夏バテや食べムラ対策など、栄養不足になりがちな状況にも良いそうです。

【注意が必要です】
高栄養の療法食のa/d缶を与えるのも効果的ですが、a/d缶は、衰弱時や回復時に使用される療法食で高タンパク、高脂肪のため、少量でもエネルギーの補給ができます。
ただし、これは維持食ではなく衰弱時や回復時に一時的に与えるタイプの療法食なので、長期に与え続けると、高タンパクですので、
腎不全を患っている猫さんには腎不全が悪化してしまう可能性もあるため、お勧め出来ません。

腎臓病
今年1月5日に採血検査をして腎臓の数値が高い結果でした。
猫エイズなどがある子や高齢の場合は、慢性腎不全など他の病気と併発していることも多く、その場合はさらに症状も悪化、治療も難しくなってしまいます。
慢性腎臓病により一度壊されてしまった腎臓の組織が、治療により回復することはありません。
皮下点滴に関しては猫の腎不全では体重減少が顕著な症例が多い為、皮下点滴を推奨されています。

自宅で皮下点滴
亡くなる2週間前からご飯を全く食べなくなって更に食欲不振で栄養が取れないため、
体重の減少により1日1回30mlのシリンジ3本をロペちゃんが亡くなるまでの2週間、毎日自宅で皮下点滴と強制給餌をしていました。
冬期は、補液を少し温めてから点滴をしていました。
皮下点滴のやり方 他者の動画サイトより
日光浴
ロペちゃんはうるるちゃんと一緒の部屋に居ました。
(写真:3年前)日差しの入るあたたかい場所で のんびり日光浴をするロペちゃん。風邪の症状が良くなるように、日光浴が出来て安心して落ち着ける部屋で過ごしていました。

保護当初から とても甘えん坊な子で、すぐに溶け込んでくれました。
元の飼い主からあまり甘えさせてもらえる環境ではなかったと予想します。
また、多数の病気があったため、捨てられたと推測します。
一頭一頭に充分なコミュニケーションを取ることが出来ませんでした。
抱っこをおねだりするロペちゃん。
抱っこをすると、どこにも行かないでとしがみ付いて離れませんでした。
寂しがりで人恋しがりの甘えん坊なロペちゃんでした。
亡くなるまでの2週間、ロペちゃんとの時間を増やして、ロペに寄り添い、最期を見送りました。
アニマルピースで過ごした6年間、たくさん一緒にいる時間は無かったけれど、美味しいご飯を沢山食べて、自由に歩き回り、ほんの少しでも幸せや愛情を感じてくれた瞬間があってくれたならと思います。
また いつか、私の元へ来てくださいね。